雇用状況を確認しよう
50代は覚悟が必要
一般的に50代の転職は厳しいといわれていますが、それは、50代は正規雇用として採用される確率が20代や30代に比べて大きく下回っているからです。あるデータによると、30代の採用確率が74%なのに対し、40代は53%、50代は29%と下降の一途を辿っていました。30代の半分以下という数字を見ただけでも50代の転職がどれほど厳しいのかが分かります。そのため、50代で転職する場合はある程度の覚悟を持って行動しなければなりません。50代での転職が成功するのは、経験が豊富な人や専門知識や技術を持っている人、モラルや責任感が強い人、さまざまな環境に適応できる人です。
即戦力となり得る人が求められている
ほとんどの職種で50代の転職が厳しさを増しているのに対し、ナースはそれほど困難な状況であるとはいい切れません。ナースはいわば専門職なので、年齢を重ねたことで得た経験や知識、技術が重用されるからです。また、看護業界は人手不足に悩んでいることもあり、若いナースよりも即戦力となる実践経験が豊富なベテラン層を優遇する傾向があるため、50代だからと年齢を理由に諦めてしまうのはもったいないことです。ただし、職場選びを間違うと採用までの道のりが長くなってしまうので注意が必要です。
転職先の選び方
50代ナースの転職で一番ネックなのは体力不足でしょう。ナースは体力勝負の仕事ですが、年齢を重ねると体力が衰えてくるため、仕事についていけず転職を考える人も少なくありません。自分では「まだまだ大丈夫」と思っていても身体は正直です。そのため、夜勤のある総合病院や救急対応のある病院ではなく体力的に負担の少ないところを選ぶといいでしょう。
50代になって育児や家事が落ち着いたことで新たな転職先を探している人も多いと思いますが、50代という年齢は役職が就きやすい年齢でもあるため、ある程度のキャリアが要求されることもあります。いくら条件が良いからといって、ブランクが長いのにそのような職場に応募しても採用には至りません。これまでのキャリアをあまり重視せず、ブランクがあっても受け入れてくれるところを中心に探しましょう。
反対に、長年勤務しているにもかかわらず管理職になる見込みがないケースもあります。その場合は、そのまま働いていてもキャリアアップできる望みはありません。これまでの経験を活かし、ナースとしてスキルアップしたいなら違う病院に転職しましょう。その際に、ナースの転職に特化した転職エージェントを利用すれば、自分の希望に合った求人を紹介してくれます。